ほとんどの人にとって、家は人生で最も高い買い物だといわれています。
よほどのお金持でない限り、住宅を現金一括で買うことは難しいでしょう。

そんなわけで、ほとんど人はマンションや一戸建てを購入する際、金融機関から融資を受けることになるのですが、その融資のことを住宅ローンといいます。

一般的には、都市銀行、地方銀行、信託銀行、労働銀行など民間の銀行を中心に住宅ローンを融資してもらうのですが、生命保険会社や信販会社、銀行系列のノンバンク企業なども住宅ローンを取り扱っています。

住宅ローンで家を購入するということは、金融機関からお金を借りて家を買うことになるので、金融機関からの借金を35年など長期間かけて返済していく義務が発生します。

ただ不景気の影響もあり、住宅ローンが払えなくなる人が近年増えてきているといいます。
景気が悪くなることで、給料が下がったり、ボーナスが出なくなったり、失業したり、会社をクビになって(リストラされて)再就職が絶望的になってしまうことから、ローンの返済が不可能になってしまう人が増えてしまうというわけです。

決して他人事ではないので、住宅ローンが払えなくなったらどういう状況に陥るのか、また解決策はあるのか、理解したうえで住宅ローンを利用するのが良いと思います。

返済遅延が続くと恐ろしい結末に

住宅ローンで家を購入する際、最初に気を付けなくてはいけないことは、返済の遅延です。
約束の期日までに、決められた返済額をきっちり返済するようにしましょう。

遅延も一回だけであれば、口座の残金がたまたま不足していたのかもと、金融機関に大目に見てもらうこともあるみたいですが、約束の期日までに返済できないことが1~2か月続くと、催促状、督促状が届きはじめ、滞納が3~6か月続くと、ローンの債権者が金融機関から保証会社に移ることになります。

ローン保証会社が、債務者に代わって住宅ローンの残金をすべて返済してしまうのですね。
もちろん、このころには優遇金利などの適用もとっくになくなっています。

ローン保証会社に請求権が移ってしまった後は、遅延したら差し押さえ、つまり住宅ローンを借りる際に連帯保証人になってもらった知人などに借金の返済請求がいくことになります。

こうした状況になってくると、ローン保証会社は競売の申し立てを行い、数か月後には競売の入札が行われることになります。

競売とは、裁判所により不動産が売却されてしまう手続きで、この場合、法律(民事執行法)に基づいて、債権者であるローン保証会社が裁判所に申し立てを行い、数か月後には競売の入札が行われることになります。

一般的に競売になると、普通に不動産を売るよりもはるかに安い金額で落札(売却)されてしまいます。

これでは、少しでも不動産を高く売って、住宅ローンの残債を可能な限り減らしたいのに、競売で期待できる売却額ははるかに少ないため、残りの借金の返済でクビが回らなくなってしまいかねませんよね。

競売される前に、任意売却で高く売る

こうした競売を食い止めて少しでも高く不動産を売る方法が、任意売却という方法で、競売と比べておおよそ3割ぐらい高く不動産を売ることが出来るといわれています。

任意売却は、金融機関やローン保証会社などと交渉して不動産を売却する方法で、競売と比べると、より高く不動産を売ることが出来るのが特徴です。

ただし、ローンの返済が滞る前に、住宅ローンの返済が難しくなって維持が困難になってきたら、不動産一括査定サービスで、より高く不動産を売れる不動産業者を探すのが一番得策だと思います。