前述のとおり、当初は道路拡張計画に伴って、家の一部を取り壊すことを想定していました。

我が家の敷地は約150坪で、そのうちの50坪を道路拡張のため提供する必要があったのですが、建物の一部が対象のスペースにかかっていたため、そこについては取り壊す必要があったのですね。

ただ実際に取り壊される部分を見てみると、キッチンやリビングなど、無くなっては一番困る生活の要となる部屋を潰す必要があることがわかり、私たち全員は落胆することになります。

キッチンやリビングが無くなってしまうのでは、修繕して住み続けたとしても、もはや今まで通りの生活を送ることは出来ません。

上物は全部解体して更地にし、移転することに

住み続けることができない以上、家の一部だけを残しても意味がありません。

人が住んでない空き家になってしまうと、地震や台風など天災による倒壊や火災があるだけでなく、

  • 放火の危険性
  • 治安悪化
  • 不審者の侵入
  • ごみの不法投棄
  • 老朽化による景観悪化

など様々なリスクが想定されます。

そんなわけで、家は全て取り壊すことにしました。

築20年程度でまだまだ住むことは可能ですし、思い出が詰まった実家を取り壊すのは断腸の思いでしたが、更地にした後、その一部を道路拡張用に、県に売却することに正式決定しました。

上物は全部解体して更地にすることが正式決定

後日、役所の担当者から、用地に対する買収金額の提示を受けました。

買収金額については、総額で言うと思っていたよりも高めでした。

が、それは50坪の用地に対しての買収額としては高めというだけであって、長年慣れ親しんだ家を取り壊されることになり、新たな住まいを探さなくてはならなくなる無念を考えると、憤りしかなかったです。

ただ、家の前の道路が狭すぎることで、私たちも長年不便な思いをしてきたので、私たちが道路拡張に協力することで、道路が広くなることを考えれば、その無念な気持ちも少しは報われるのかなとも思いました。

そんなこんなで、家を全部解体して更地にすることが正式決定したことを受け、実家に住んでいた両親は、交通の便のいい市内のど真ん中の若干手狭な中古のマンションに引越すことになりました。

今までの生活に満足していたこともあり、引越し先のマンションに一生住み続けるという選択肢はなく、購入ではなく賃貸することにしました。