県からの「道路拡張のため土地の一部を買い取らせて下さい。」という相談を受け、私たち家族は話し合いを持ちました。

困ったことになったな、、という印象が強かったですね。

前述のとおり、この家は建ててまだ20年ほどしか経過していない快適な住環境で、ガーデニングの趣味が高じて手入れの行き届いた庭も、家族みんなのお気に入りです。

つまり、私たちの誰一人として「用地買収などに応じたくない」という意見だったのです。

さらに、用地買収の提案には、次のような到底受け入れられない内容を含んでいることがわかりました。

買収対象の敷地に建物が含まれることが判明

買収と言っても全ての敷地が対象ではなく、150坪のうち50坪のみが対象ということでした。

まだ全部の敷地を買い取ってもらうなら、その売却益で新しい不動産を手に入れ新たな生活をスタートすることもできますが、3分の1を削られても、残された3分の2の敷地で生活し続けるより他ありません。

さらに最悪だったのが、その削り取られる敷地の一部に建物がかかてしまうため、建物の一部分を取り壊さなければならないこともわかってきました。

一部分の敷地を買収されるために、お気に入りの庭のほとんどがなくなるうえ、建物も一部取り壊さなければならない。

こんな理不尽なことがあっていいのか、、

家族みんなで、暗い気持ちになったのを、つい昨日の事のように覚えています。

用地買収に対する拒否権はないと判断

ただし、結論はすでに決まっていました。

それは、県の要請を受けるほかないということ、すなわち用地買収のオファーを快諾するしか選択肢がないということです。

確かに、道路整備の用地買収で、行政側が強制立ち退きに持ち込むためには、土地収用の手続きが必要になるため、用地買収を拒否したことで直ちに強制立ち退きということにはなりません。

ですが、今回の道路拡張の必要性が明確であって、長期にわたる用地交渉でも合意に達することが出来ず、交渉継続が難しいという事実の積み重ねがあれば、どのみち将来的に強制執行の可能性は十分に考えられます。

ゴネてもしょうがないですし、周りの住人達も用地買収に協力的なのであれば、自分の家の周りだけそのままで、不自然な形をした道路が出来上がってしまうかもしれません。

そうなると、私たちだけがわがままを押し通したように周りの目に映ってしまい、今後そのまま住み続けるのが精神的に難しくなることは想像がつきます。

私たちは、用地買収に対する拒否権はないという結論に至り、役所の担当者に用地買収をお受けするという旨の回答をしたのでした。