夜間の洗濯機・ドラム式乾燥機の使用はOK?

「仕事などの関係で、家に帰るのが夜遅くて、家を出るのが早朝になってしまう」

こんな場合、夜中に洗濯機を回し、朝乾いた服を着て出かけたいって人も多いと思います。

気持ちはよくわかりますし、昨今のドラム式洗濯機のCMを見ても、「夜中でも静かに洗濯・乾燥を行える」ことを売りにしてる商品が目立つことを見ても、夜間の洗濯に対しての需要の高さをうかがえます。

ただ、静音性が売りの洗濯乾燥機だったら、夜中使用しても本当に問題ないのか、近隣住民には騒音として迷惑をかけてないのか気になりますよね。

今回は、「夜間の洗濯機・ドラム式乾燥機の使用は本当に問題ないのか?」について、住宅の種類や造りごとに、防音という側面から「可否」について本音で書いてみたいと思います。

集合住宅は鉄筋と木造で全く防音が異なる

まず集合住宅の場合から。

一戸建てではなく、アパートやマンションなど、一つの建物の中に複数の世帯が入居している住宅のケースですね。

集合住宅の場合、造りによって周りへの騒音の影響は全く異なることが大前提としてあります。

なお、一般的なアパートやマンションの建築構造は、次の4つに分類されます。

  • 木造
  • 鉄骨
  • 鉄筋コンクリート(RC造)
  • 鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)

木造アパートでの夜中の洗濯機使用は絶対に辞めましょう

夜間の洗濯機・ドラム式乾燥機の使用はOK?まずは木造アパート(マンション)の場合から。

集合住宅の中でももっとも防音レベルが低い建築構造になります。

壁の薄さ次第ですが、「上階のトイレの排泄音まで聞こえるレベル」だったり「お隣のドライヤーの音も聞こえるレベル」の物件も多く、もはや構造の問題以外の何物でもないと言えます。

当然テレビやオーディオの音やその他の生活音も隣接部屋に聞こえているでしょうし、あちらの生活音もこちらに聞こえてきます。

結論から言うと、木造マンションでの、夜間の洗濯機、乾燥機の使用はいかなる場合であっても絶対に自粛すべきです。

静穏性が売りの洗濯機と言えど、音や振動は必ずしますし、何よりも動いている時間が数時間にも及ぶため、一瞬で終わるドライヤーやトイレとは、周りに与える不快度数が異なりますし、冗談抜きに高い確率で隣人トラブルに直結します。

生活関係でどうしても夜中に選択する必要があるのであれば、最低でも鉄筋コンクリート造りのマンションに住み替えるべきです。

木造の集合住宅は、学生や独身の若いサラリーマンなど、お金をかけずに寝泊りできる空間を欲している人向けの賃貸物件がほとんど。

木造アパートやマンションで生活するのであれば、最低でも夜9時~朝7時までは、大きな音の出る電化製品を使わないなどの気遣いは最低でもした方が良いです。

鉄骨造の防音性はどのくらい?

次に鉄骨マンションの防音性について。

鉄骨造は、鉄製や鋼製を構造材料としてつくる工法・構造のことで、S造、S構造とも呼ばれています。

結論から言うと、鉄骨造のマンションも防音には不向きです。

床や壁に使われる素材も、防音性が高いものではないため、木造よりも多少マシかなというレベルです。

鉄骨造の集合住宅でも、真夜中に洗濯機、ドラム式乾燥機を使うのは辞めましょう。

確かに「鉄」という言葉が含まれているので「うちは防音性が高い」と思い込んで、強気に音の出る電化製品を使用する鉄骨造居住者もいそうですが、自覚のある木造アパートの住人以上にリスクが高いと知りましょう。

鉄筋造(SRC造、RC造)の防音性は段違い

続いて、鉄筋造マンションの防音性について。

鉄筋造には、RC造とSRC造の2種類があり、

  • 鉄筋コンクリート ⇒ RC造
  • 鉄筋鉄骨コンクリート ⇒ SRC造

と区別されますが、いずれも木造、鉄骨とは比較にならないぐらい、防音性、遮音性の高い構造になっています。

SRC造の方がRC造よりも耐震性の面などで優れているものの、両者にはさほど防音性能の違いはありません。

同じ鉄骨造なのであれば、SRCかRCかよりも、「壁の厚さ」や「床の厚さ」また「内窓(2重窓)の有無」の違いよって、防音性が変わってきます。

私が住んでいるマンションは、「SRC造」で「全面2重サッシ」かつ「壁厚とスラブ厚が250㎜程度」あるので、真上や隣からの騒音はほとんど聞こえないし、全くと言っていいほど気にありません。

戸建ても騒音トラブルは多い

最後に集合住宅ではなく、戸建ての防音性について。

戸建てだと、木造以外に軽量鉄骨造のものもありますが、いずれにしても防音性はそれほど高くないと考えたほうがいいです。

子供の声やペットの泣き声などは、お互い様なのでいいと思いますが、夜中にテレビや音楽を大容量で流すのはもちろんの事、夜中の洗濯も自粛すべきです。

防音性の高いマンションでもマナーは気を付けるべき

ここまで、集合住宅や戸建ての造りごとの防音性の違いについて書いてきましたが、結局のところ、他人がどの程度の音を
騒音と感じるかは、その人の許容度、耐性によって全く違ってくるんですよね。

なので、私はSRC造の中でも防音性の高いマンションに住んでいますが、よほどの緊急性がない限り「洗濯機は朝7時から夜9時までに行う」とルールを決めています。

食洗器レベルであれば、短い時間で終わるし、床から高い位置に固定しているので、夜間でも使用しますが。

せっかく居心地の良いマンションに住んでいても、ひょんなことで隣人とトラブルになっては、自分が損しますからね。

ちなみに、隣人トラブルになってしまったら、関係を修復することも大事ですが、見切りをつけて引越したり、家を売って新しい環境に住むというのも選択肢に入れておくと気が楽になります。

参考記事:家を高く売る方法についてわかりやすく解説しています