新築の注文住宅のトラブルと注意点

住まいへのこだわりを強く持っている方ほど、新築の注文住宅に住みたいと考えているケースが多いようです。

・マンションはどれも同じで個性がない
・オシャレなデザインの一戸建てが欲しい
・子供もたくさん欲しいし、やっぱり、庭付きの注文住宅かな

おっしゃることはよくわかります。
ですが、新築の注文住宅を建てる場合は、建築士、デザイナーの選び方には十分に注意するようにしましょう。

なぜなら、注文住宅を建てた後に、思ってもいなかった重大な欠陥により、住み続けることができなくなった事例が後を絶たないからです。

具体的にみていきましょう。

小さな設計事務所に発注する際の注意点

新築の注文住宅に住み始めた直後に降りかかるトラブルの中で最も厄介なのが雨漏りをはじめとした水のトラブルです。

ひび割れなども十分深刻なのですが、水のトラブルは特にその根本原因が致命的な場合が多く、結果的に住み続けることが困難になるケースが多いからです。

建てた直後に雨漏りする原因は、壁やバルコニーや屋根の防水が不完全なことが理由なのですが、たちの悪いことに、補修しても治らないケースが少なくないのです。

こうした場合、設計段階の重大の欠陥がある場合が多いため、外部の専門の検査機関に検査を依頼するのが良いと思います。

このような設計段階の防水上の不備は、「デザイン的な見栄え」など見た目ばかりを重視し、建物の構造にはそれほど詳しくない建築士が建てた注文住宅によく見られるトラブルだといわれています。

いくら見た目が良くても、構造上欠陥だらけで、安全性がおろそかになった家に住み続けることはできませんよね。

特に小さな設計事務所に発注する場合は、その設計事務所の過去に施工した建築物や悪い評判がないかの口コミをチェックしたほうが良いでしょう。

また規模が小さな設計事務所の場合、いざ欠陥が見つかった場合に、泣き寝入りされるリスクもあるため、責任もって改修するほど資金力がある業者なのかどうかも、事前に確認しておく必要があります。

家にカビが生えることの恐ろしさ

雨漏りは、雨が降った時にバケツなどで一時的に凌げばいいという話ではありません。

雨漏りの恐ろしさは、家の室内がカビてしまう危険があることにあります。

家の中がカビに覆われてしまうと、服がカビ臭くなってしまったり、壁紙が変色してしまうだけでなく、健康を損ねてしまう危険性もあります。

カビなどが原因で発症する咳喘息など、この典型ですね。
慢性的な席喘息など、肺の病気は長期化すれば、健康上重大な影響が出てくるので、カビだらけの家に住むなど避けるべきです。

注文住宅を建てる人の多くが、住まいへのこだわりを強く持っている方ということを考えても、このような状態になってしまうと、住み続ける意欲がなくなってくる方がほとんどだと思います。

木造住宅の防水不足により、カビ以外にもキノコや虫が大量に発生する場合があるので、そうならないためにも、注文住宅を建てる際には、設計事務所選び・建築士選びに十分注意するようにしてください。

新築住宅の過半数が何らかのトラブルを抱えているといわれているので、自分の家は欠陥住宅じゃないだろうというのは、決して人ごとでないことだけは覚えておいてください。